今日は何の日?
1994年(平成6年)のこの日、京都府と滋賀県の計17か所に点在する寺社と城郭が「古都京都の文化財」として、ユネスコの世界文化遺産に登録されました。
清水寺や延暦寺、比叡山、仁和寺、平等院、二条城などなど。
ということで今回はこちら。
京都一乗寺 美しい書店のある街で(光文社文庫)
大石直紀
京都の一乗寺に佇む、緑色の扉の書店「恵文社」。この書店を背景に描かれる美しく儚いミステリ4編。
装丁の感じからほっこり系のミステリかしらと思っていたら、1つめ「夜の花嫁」からなかなかヘビーで切なかった…
壮絶な人生を乗り越えたどり着いた奇跡のような展開にグッときます。
「追憶の道」は、まあありがちな夢を追う男とそれを支える女の物語。そして2人の関係もダメになりがち。
そんな時に元カレ登場。
その先にはありがちを覆す思わぬ展開が待っていました。
「一乗寺のヒーロー」もまた思いがけない展開に進んでいきます。
危なげな氷の上にいるような気がしてヒヤヒヤしましたが。
でも一番いい終わりだったなと思います。
「一乗寺の家」は不吉なニュースから始まります。
複雑な事情が絡み合っていて、そのうえタイミングが悪く、本当に少しずつ気持ちがかけ違ってしまって招いた悲劇…。
取り返しがつかないとはこういうこと。
切ない真相でした。
「恵文社」がうまい具合に際立つ、切ないけれどほんの少しの灯りもみえるようなミステリでした。
この書店、実在するんですって!!
これは絶対に訪れたい!!
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